第5回 「火災に対する9つのアイテム?」○○構造、○○材料、防火設備とは | 建築基準法再発見!

建築基準法再発見!第5回 「火災に対する9つのアイテム?」○○構造、○○材料、防火設備とは

建築基準法には「火災」に関する条文がたくさんあります。
では、それらの条文による規制で建築物の設計に必要なアイテムも条文ごとにたくさんあるんでしょうか?・・・答えは「No!」です。

火災の規制で設計で使われるアイテムは、9つです。別表参照
火災に関するたくさんの条文には、この9つから選ばれたアイテムが使われています。

A.○○構造

○○構造

9つのうち最初の4つのアイテムは、耐火構造等の「○○構造」です。
ここで言う「構造」とは、構造力学や構造計算の「構造」ではなく、建築物を「構」成している。建築物を「造」っている。という意味の「構」「造」です。主に建築物の柱、梁、床、屋根、外壁、階段などの主要構造部への規制に使われるアイテムです。
この「構造」が火災に耐える(火事を防ぐ)時間で、20分以上の構造を準防火構造、30分以上の構造を防火構造、45分以上の構造を準耐火構造、60分以上の構造を耐火構造と4段階にランク分けしています。
例えば、法令で隣地からの延焼を防止する外壁は火災に30分耐えて欲しいとすれば、「防火構造」という規制になります。
この区分では、下位の構造は上位の構造を包含します。耐火構造であれば、要求性能が準耐火や防火、準防火の場合でも使用できます。

会議

B.○○材料

○○材料

次の3つのアイテムは、不燃材料等の「○○材料」です。
ここで言う「材料」はプラスターボードや鉄板の様なひとつひとつの材料単品のことです。なお、クロスとペンキは単品扱いしませんので、貼ってある(塗ってある)基材と併せて判断します。
この「材料」が火災に耐える時間で、5分以上の材料を難燃材料、10分以上の材料を準不燃材料、20分以上の材料を不燃材料と3段階にランク分けしています。
例えば、台所の内装はコンロからの炎に10分は耐えて欲しいとすれば、「準不燃材料」という規制になります。
この区分も下位の材料は上位の材料を包含しています。不燃材料であれば、要求性能が準不燃や難燃の場合でも使用できます。

消火器

C. 防火設備

防火設備

最後の2つのアイテムは、「防火設備」です。
火災を遮るための建具などで、20分以上耐える防火設備、60分以上耐える特定防火設備の2つにランク分けしています。昔は乙種防火戸、甲種防火戸と言ってました。
この区分も構造や材料と同様に、防火設備には特定防火設備も含まれています。

建築物の設計において、火災に対する規制は各条文に対応してこの9つのアイテムから選ぶことになります。
例えば、1,500㎡の防火区画(施行令第112条第1項)では、火災による延焼を1時間防ぐために、区画壁は1時間準耐火構造、区画扉は特定防火設備を要求しています。
例えば、特別避難階段(施行令第123条第3項)の階段室は、避難に係る時間を1時間確保するために、耐火構造の壁で囲むことになっています。

建築基準法監修:株式会社確認サービス