【AFRW】木と高機能繊維の複合素材の実用化に向け、第一号物件完成間近!

【AFRW】木と高機能繊維の複合素材の実用化に向け、第一号物件完成間近!

木は、軽さや加工のしやすさ、環境への影響など建築材料として優れた特性を持っています。また木を使うことは、森林資源や地域経済の循環を促すことにもつながります。

※木材の地産地消で地域経済を循環させる。その意外なメカニズム

一方で鉄骨に比べて材としての「強さ」はかないません。また、大きく長い素材を確保しようとするとコストが上がるという課題も持っています。
帝人株式会社(以下、帝人)と前田建設が共同で実用化を推進している「AFRW」は、そんな木の弱点を解消する新しい建築材料。木と炭素繊維を組み合わせることで、木材の2倍以上の剛性を実現しています。

※世界初!鉄骨並みの強度を誇る木質材料「AFRW」

■AFRWとは何か?

AFRW(Advanced Fiber Reinforced Wood)は集成材と炭素繊維を組み合わせた新しい建材。
炭素繊維などの高機能繊維と木材の繊維方向を並行に揃えて接着し、木材の2倍以上の強さを実現しています。それに対して重量の増加は数%と、木の軽さや扱いやすさも保っています。

【AFRW】木と高機能繊維の複合素材の実用化に向け、第一号物件完成間近!

AFRWの強みは、木の特性や素材としての魅力を失うことなく、高い強度を実現している点。今まで木材を使うのが難しかった梁など長さが必要な箇所にも使用でき、木造の大空間建物や中層ビルなどへの導入が期待されています。

■AFRW実用第一号物件

AFRWを初めて建築物に使おうという試みが、今回のAFRW実用第一号物件です。最大の特徴は5mにわたって床を張り出させた、迫力のあるオーバーハング構造。室内には柱を設置せず、強さと軽さを兼ね備えたAFRWだからこそ実現できた開放的な空間です。

【AFRW】木と高機能繊維の複合素材の実用化に向け、第一号物件完成間近!

またAFRWは「建築物の部材として利用可能」と定められている建築材料ではないため、2018年中に材料としての強度を調査したうえで建築物として国土交通大臣の認定を取得。鉄筋コンクリート造などと組み合わせることで建物全体の強度を保ち、工期の短縮につなげています。今後は実証実験や建築物への導入を積み重ね、建築材料として国土交通大臣の認定を目指します。

【AFRW】木と高機能繊維の複合素材の実用化に向け、第一号物件完成間近!

物件の完成後は7年間にわたり強度などを測る実証実験をし、将来的には都市型大規模木造建築へも導入することを見据え、研究を進めています。今後も帝人×前田建設のAFRW実用化プロジェクトに、是非ご注目ください。

※各メディアでご紹介いただきました
2019年1月8日にはメディア向けにも建築現場を公開。たくさんの新聞、雑誌やウェブメディアに取り上げて頂きました。

日刊工業新聞
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00501780

日刊木材新聞
https://jfpj.jp/mokuzai_news/4137

日刊建設工業新聞
https://www.decn.co.jp/?p=104924

繊維ニュース
http://www.sen-i-news.co.jp/seninews/viewArticle.do?data.articleId=337798&data.newskey=9269c8a15b582198d1bc4dc875f3df02&data.offset=0

日刊建設産業新聞
建築通信新聞
化学工業日報
石油化学新聞