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【開発】木鋼組子~デザインと構造を融合させた木質耐震要素

2020-10-22
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前田建設は、耐火建築物でも木をあらわしで使用することが可能であることを活かしたデザインと構造を融合した耐震要素である「木鋼組子」を開発しました。 「木鋼組子」は、株式会社ホルツストラと共同で開発し、特許出願中です。
今回はその技術のご紹介します。



【木鋼組子】

本耐震システムは図1のように、芯材を鋼板、その外周を木で一体化した要素がラチス形状にユニット化したシステムです。
木と鋼板は縁が切れており、それぞれで応力伝達はされず、ハイブリッド部材で多く使われている鉄骨の座屈補強に木を用いることはしていないです。また、図2のようにラチス形状にすることで耐震要素を多くとり、高層鉄骨造等に適用させることができます。

図1

図1 耐震システム概要

図2

図2 耐震システムのラチス適用例

柱梁架構と耐震システムは接合金物を介して接合しており、鋼板と接合金物はボルト接合、木と接合金物は組木のように接合しています。一般的に鋼材は引張力に強く、木は圧縮力に強いため、本耐震システムは、引張力を鋼板が負担、圧縮力を木が負担します。
図3のように鋼板は中央部分にルーズホールが設けられており引張り時のみ機能します。木は圧縮時に接合金物にめり込むことで機能します。それぞれが別の役割を分担しています。

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図3 ダイアグラム

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