インフロニアの森 in 熊本

インフロニアの森 in 熊本
2022 年10月1日(土)森林ボランティア活動で熊本県に行ってきました。
「MAEDA は、地球も大切なステークホルダーと位置づけ、ものづくりを通して人々の豊かで安心な生活の実現に寄与することにより、 社会とともに持続可能な発展をめざす」という基本理念を掲げ、全社をあげた環境保全活動に取り組んできました。
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 森を利用することで、森を育てる。前田建設が森林保全活動をする理由。

その活動の1つが2011年から続く熊本県阿蘇郡高森町にある「MAEDAの森たかもり」での森林ボランティア活動。 今年の1月には「企業・法人等との協働の森づくり」協定の取り組みが10年を迎え、熊本県の森林整備の推進に大きく寄与したとのことで熊本県より表彰されました。


とはいえコロナの影響でほとんど活動ができておらず、今回が3年ぶりの活動となりました。 2021年10月より前田建設もインフロニアホールディングスの一員となったことを機に、2022年7月には改めて協定を結び直し「インフロニアの森たかもり」として再始動の第一弾です。


なんで、熊本県で森作り活動?と思われてる方も多いと思います。 実は、前田建設には九州新幹線の小塚トンネルを始め、熊本県内で昔から多くの工事実績があります。 その中でも特に、高森町は高森小学校の体育館の新築や、国民休暇村の道路工事と大変深く関わっている地域なんです。 ですので、少しでも地域の皆さんに何か恩返しを。。。ということで、九州支店安全環境部を中心に活動させていただいています。


まずは、福岡市内にある九州支店よりバスで出発です。 出発して2時間30分、奥阿蘇物産館で大変お世話になっている高森町役場、阿蘇森林組合の皆さま、この活動に賛同いただき今回よりご参加の「TEAM-Z」※の皆さま、 そして前田建設の中九州事務所の方々と合流しました。


※「TEAM-Z」
前田建設と一緒に工事を行う協力会社専用の情報・求人支援サイトの名称でその専門工事会社の方たちをTEAM-Z と呼び、必要不可欠で大事な仲間の皆さんです。
→TEAM-Zの詳細はこちら


そこからバスを走らせること数分、バスを降りて100mほどのスギに囲まれた林道を抜けると「インフロニアの森 たかもり」の看板を発見。 さすがに3年も来ていないと森の木々ほとんどが雑草で見えなくなっていました。



この森はエリアの特性を踏まえて、落葉樹を中心にクヌギやクリ、モミジが植林されていました。 森にはご覧の通り伸び放題の雑草がいっぱいです。そこで、今回の作業内容は植えた樹木に陽が降り続けるように雑草を除去することです。 広さはなんと1ha!とにかく、鎌で雑草を刈る。ひたすら刈る。電動草刈り機も今回より1台だけ導入されましたがスピーディーすぎてこれは伐ってはいけない植物だったのでは。。。という一場面もありました。 しかも、刈ったエリアと刈ってないエリアが刈った雑草で覆われていってしまうので端に寄せながら刈る作業を行わなければならず急斜面での中腰作業が続きます。 そんな中「みんなの顔がよー見えるようになったわー」と一声。確かに、作業開始の時は見えなかったみんなの顔が見えるようになってきて後もう少しで作業終了です。


足元も見えるようになってくると切り株が出てきました。丸太からせっかく新芽が出てきていても雑草に覆われ日が当たらないばかりか本来栄養を蓄えているはずの切り株もすっかり腐っていてボロボロになっていました。 でも、芯までは腐っていなかったので今回の草刈りで陽があたるようになって来年、新芽がしっかりと育っていることを期待しています。


草刈りも終盤になるとだいぶ山の地肌が見えてきました。樹木の根元も見えるようになりこれでしっかりと陽の光を浴びることができるはずです。 最後に落葉樹から生えている小枝を枝打ちすることで更なる成長を促します。

ここまででほぼ1時間といったところでしょうか。作業は誰一人休むことなく続き、あっという間に時間が過ぎた気がします。「作業終了~!」という声とともにみんなの顔にも笑顔がこぼれます。 まさに、気分爽快!たかが1時間、されど1時間。。。傾斜面を歩き回った脚や鎌を振り続けた腕は筋肉痛になる予感しかありません。


振り返って山を見ると落葉樹がしっかりと成長していることが伺えます。
ちなみに、写真に写っている網はなんのためにあるかご存知ですか?この網の中のエリアが今回草刈りした範囲です。 としているだけではなく、中に動物たちが入って森?を荒らさないように網を貼って予防しています。 数年前にはこの網に鹿が脚をひっかけていたそうです。ただよーく見てください。網目が大きくないですか?
これだと網目をすり抜けて野ウサギが荒らしてしまうんだそうです。野ウサギは柔らかい新芽や根っこが好物なようで根こそぎやられてしまうので、網目を小さくすることを計画中とのこと。 協働していただいている阿蘇森林組合の皆さんからそんなお話を伺うことができました。
また、1番の被害は人害、そう樹木泥棒なんです。せっかく何十年も育ててきて、いざ伐採の時期に持っていかれることがあるそうです。 しかも、こちらは対策のしようがなく、カメラなどの設置もエリアも広く費用もかかるため難しい。 かと言っていつも見張っているわけにも行かず、気づいたときには被害にあっていることが多いそう。 また、被害が一画に満たない場合は刑事事件として取り上げるのも難しく泣き寝入りすることもしばしば。しかも、現行犯逮捕でないと犯人の特定ができない。 ただ、見つけたときには当然損害賠償を求めるそうです。とても悲しそうに語っていらっしゃったので森林組合の皆さまの切実な想いがとても伝わりました。
最後はみんなで集合写真をパチリ!100mの林道を通って下りました。


森林活動終了後は汗を流すために皆さんと連れ立って温泉へ。山々の景色を見ながら入る労働後のひとっ風呂は最高ですね。
参加されたTEAM-Zの方々も「今日のこの日を心に刻んで帰ります」ととても満足そうにしていました。
たかもりの森にある木々の成長を今後も見守り続け、高森町の皆さんとともに活動を5年、10年と続けていきたいとしみじみ想いながら家路につきました。