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建築基準法改正を(辛口で甘めに)斬る!第6回「えんしょうらいん」

2020-07-22
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このシリーズの執筆・監修を担当する株式会社確認サービスのインタビュー記事はこちらです



建築基準法改正を斬るのも今回で最後です。

 今回の法改正は平成30年6月27日に公布、そのほとんどが令和元年6月25日に施行となりました。
法第2条第六号の「延焼のおそれのある部分」についても平成30年に改正公布され、新たに『建築物の外壁面と隣地境界線等との角度に応じて、当該建築物の周囲において発生する通常の火災時における火熱により燃焼するおそれのないものとして国土交通大臣が定める部分』が延焼ラインから除外され、後は具体的な告示の公布・施行待ちでした。

 この話は以前からあり、隣地境界線に正対している外壁面は原則「1階3m、2階以上5m」ですが、斜めの外壁面は「1階2.5m、2階4m」でも十分だよね。と緩和になるので楽しみにしていました。

 ところが、『国土交通大臣が定める部分』の告示が令和元年6月25日になっても、しばらくたっても何の音沙汰もありません。法律が改正されても大臣が定めなければ中身がないので「絵に描いた餅」でした。やっと、11月に告示案が出て1月下旬には公布予定となっていましたが、これまた、しばらくたっても公布になりません。イソップの「狼と羊飼い」のように狼が本当に出ても誰も信用しないぞ~と、忘れかけていたころに(今年の2月27日に)やっと官報に出ました!

「告示が出たぞ~!」 →官報はこちらをご覧ください。資料①

 今回はやっと出た国土交通省告示第197号を見ていきましょう。

 告示のメインは、延焼ライン3m、5mの緩和です。
延焼ラインの発生する起点となる「隣地境界線」、「道路中心線」、「隣棟間中心線」と「外壁面」が並行の場合(角度0°)は、今までどおり1階:3m、2階以上:5mのままです。
 この角度が多く(斜めに)なればなるほど、延焼ラインが短くなっていきます。30度で1階:2.8m、2階以上:4.7m、最大90°になると1階:2.5m、2階以上:4mとなります。

 更に告示では、同一敷地内の他の建築物からの延焼ラインについて、一定の高さ以上の外壁面には延焼ラインがかからなくなりました。
告示の計算式は結構ややこしいのですが、ざっくり見てみると、他の建築物が高さ3mだとすると、約14mより上は延焼ラインから外れるようになります。他の建築物が高さ6mだと約20mより上は外れるようになります。ただし、この高さ緩和については他の建築物の主要構造部が耐火構造・準耐火構造・不燃材料等の場合しか適用になりませんので注意が必要です。

→詳細は、こちらの資料を参考にしてください。資料②

 緩和といっても、1階で水平距離50㎝短く、2階以上で1m短くなるだけなので、あんまりね。と思われるかもしれませんが、高層ビルともなれば2階以上の階数が多いので、延焼ラインが1m短くなるし高さ約20m以上が外れることで、値段の高い防火サッシ(防火設備)が節約できそうです。せっかくの緩和規定ですので、早速活用してみましょう!

 建築基準法改正を斬るのは今回(全6回)で一旦終了します。分かりにくい改正内容も斬って細かく見れば意外と分かりやすくなったのではないでしょうか?

次回からは新シリーズを連載する予定です。
引き続きご愛読、お願いいたします。

建築基準法監修:株式会社確認サービス

お問い合わせ先:株式会社確認サービス
http://www.kakunin-s.com/